
足関節の捻挫をした後にサポーターとして装具を装着する選手もいますよね.ですが足を守るためとはいえ,スポーツ中のパフォーマンスにあまりにも影響するようなら,使用を考えなければなりません.しかし実際のところ,足関節装具はスポーツパフォーマンスに影響しているんでしょうか?
【本日の話題】足関節装具はスポーツパフォーマンスに影響する?
はじめに
・足関節内反捻挫(以下,捻挫)はスポーツ中に発生する下肢傷害でよく発生する
・先行研究では,足関節装具は再受傷のリスクを減少させ,関節をサポートすることが示されている
・しかし,足関節装具がパフォーマンスに与える影響は,現在も議論されている
方法
・20人の大学選手を対象
・足関節装具なし,足関節装具①を装着,足関節装具②を装着の3条件
・装具はフィギュアエイトとホースシューを再現した編み上げ式(詳細はこちら)
・立ち幅跳び,垂直跳び,40ヤードスプリント,T-rillを実施
・立ち幅跳び,垂直跳び,T-rill中の足関節運動(底背屈,内反)を二次元で運動解析(T-drillの詳細はこちら)
結果
・足関節装具はスピード(40ヤードスプリント)と俊敏性(T-rill)には影響しなかった.
・一方で,跳躍力(立ち幅跳び,垂直跳び)にはネガティブな影響を及ぼした.
・立ち幅跳び,垂直跳び中の底背屈角度は低下した

足関節装具によって,スピードやアジリティは影響を受けないようですが,跳躍系(立ち幅跳びや垂直跳び)は影響を受けてしまうみたいですね.その原因はどうやら足関節底背屈運動をしまうからだとか.ですが,40ヤードスプリントでもT-Drillでも大きな底背屈運動が必要とされると思うのですが,どうしてそちらは影響を受けないのでしょうか?今後もっと調べてみますね.