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ハムストリングスの肉離れのリスクファクター:最新レビュー

ハムストリングスは走ったり,跳んだりする動作,特に速く走る動作では重要な役割を果たしているよ!
アスリートにとって,ハムストリングスの肉離れは癖になるっていうからなんとか予防できないかな?
MUDA
今回はハムストリングスの肉離れについての最新のレビューを紹介するよ!



 

【本日の話題】ハムストリングスの肉離れのリスクファクターについて

【はじめに】

  • これまでの研究では,ハムストリングスのリスクファクターは年齢が高いことと肉離れの既往があることが報告されている
  • ハムストリングスの筋力については,ノルディックハムストリングステストのような新しいフィールドベースの方法を使用して,測定できるようになった
  • しかし,ハムストリングスの筋力と肉離れのリスクとの関係は明らかになっていない
  • 今回の目的は,ハムストリングスの肉離れのリスクファクターをシステマティックレビューすることである

【方法】

  • データベースは2011年~2018年12月まで
  • 78件の研究:71,324名のアスリートにおける再発967件を含む合計8,319件のハムストリングスの肉離れのデータから179つの潜在的なリスクファクターを抽出した

【結果】

  • 年齢が高いこと,肉離れの既往歴,最近の肉離れ・前十字靭帯(ACL)損傷の既往,下腿の肉離れの既往はハムストリングスの肉離れの有意なリスクファクターであった

ハムストリングスの肉離れのリスクファクター

高齢過去の受傷歴が最も強いリスクファクター(過去の受傷歴は2.7倍の確率で肉離れを発症しており,直近の肉離れが同じシーズンに発症した場合はさらにリスクが高い)

スポーツのパフォーマンスとマッチプレーに関連する因子や,ランニング(急激に速度を上げるなど)とハムストリングスの強度は,アスリートのリスク特性を評価する上では重要である

ACL損傷の既往歴があるアスリートでは,肉離れのリスクが70%増加し,ふくらはぎの肉離れの既往歴があるとリスクが50%増加する

ACL損傷の既往歴とふくらはぎの肉離れの既往歴は新しい知見ですね!!
MUDA

 

文献タイトル

Green, Brady, et al. "Recalibrating the risk of hamstring strain injury (HSI)-A 2020 systematic review and meta-analysis of risk factors for index and recurrent HSI in sport." British Journal of Sports Medicine (2020).

https://bjsm.bmj.com/content/early/2020/04/15/bjsports-2019-100983.abstract

 





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