
新生活も始まり,特に大学生の方はラップトップを使用する機会がぐっと増えたのではないでしょうか.ラップトップを使用していると,ついついディスププレイを覗き込んでしまいますよね.なんとなく体に悪い気がしますが,実際のところはどうなんでしょうか?
【本日の話題】大学生のラップトップの使用と体の不調に関係はあるか?
【はじめに】
- もはやラップトップは日常生活に深く根付いている
- 多くの研究がラップトップの使用と筋骨格系疾患に関連を認めている
- 技術発展に伴い,大学での使用機会も増えているなか,大学生を対象に実態を調査した
【対象/方法】
- ラップトップを使用している240人のマレーシアの大学生(72.1% 女性; 27.9% 男性)を対象に実施
- アンケート調査(Yes or No)
- 調査内容①(ラップトップの使用に関して):ラップトップの使用時間,使用する場所,使用目的,休憩時間,使用するときの姿勢,外部デバイス(マウス・キーボード)の使用の有無
- 調査内容②(身体の不調について):体の書かれた図から,不調だと感じた部分に印をつける
【結果】
- 過半数(30%)が3時間以上ラップトップを使用しており,80%がSNSやネットサーフィン(ニュース,スポーツ鑑賞,エンターテイメント)を目的に使用
- 過半数がラップトップのキーボードやタッチパッドを使用しており,外部デバイスを使用していたのは15.8%程度
- 過半数がラップトップ使用時に首を前に傾けていた
- 肘の不調とSNSサーフィンと関連
- 背中上部の不調と床でのラップトップ操作に関連あり…など
今日のひとこと!

対象がマレーシアの大学生ということもあって,床での操作が多くこれが体の不調につながっている,というのは面白い発見でした.日本の大学生の事情とは少し違うかと思いますが,姿勢に気を付けた方がいいのは間違いありませんね!
文献タイトル
Arshad, M. A., Shamsudin, M. Z., & Mustafa, M. J. A. (2020). Laptop Use and Upper Extremities Musculoskeletal Disorders Among Higher Learning Students. MAEH Journal of Environmental Health, 1(1), 1-4.